
お兄ちゃん
私には1歳年上のお兄ちゃんがいる。
私が5歳、兄が6歳の頃に別々の人生を歩き出した。
小さい頃私達はどんな兄妹だったのか。
だいぶ昔に誰かが録った私と兄の声には、私がピンクレディ―の「ペーパー警部」を歌ったいて、そばで兄の声がして、とても貴重なテープなのに、いつの間にか失くしてしまった。
それから、兄は小さいころに母の自転車の後ろに乗って、足が後輪に入ってしまって、アキレス腱を切ったことがあったみたいだ。すごく泣いただろう。
それから記憶の中で、お兄ちゃんが自転車を買ってもらった時、私も乗らせてもらったけど、ブレーキ―のかけ方が分からず、そのまま有刺鉄線に突っ込んだのを覚えている。
きっとそこには普通に幸せな家族がいたんだと思う。
それから兄妹離れ離れになって、父は生前口癖のように「お兄ちゃんかわいそうだった、お兄ちゃんかわいそうだった」とよく言っていた。それにむきになって、「じゃ、私はかわいそうじゃないの?」と喧嘩みたいなったこともあった。
親の離婚は子どもが犠牲になる、ましてや国際結婚だったから。
そして、私もいつしか「幸せな家庭」を築ぎたいと夢見ていた。残念ながら2度も失敗した。
でも、兄は2児をもうけ、上の子は最近大学に受かり、下の子は春から中学生だ。
ただ、心配なのは、兄の身体。
100㎏を超えた身体になってしまったから。
それでも小学校から剣道をやって、研修生にまでなって、つらい稽古を乗り越えた人なのに。
今じゃ剣道すらできない、「巨体」になってしまった。
兄と遊んだ記憶と言ったら、「ウルトラマンごっご」。
もちろん私が怪獣役だ。そしてもちろん私は負ける役。(フン!)
しおり
二度と戻らない時間、だからこそとても懐かしく、愛しい記憶。
今は東京と長野と離れてしまったけど、もっともっと会いたいんだよ。
お兄ちゃん。

